アキバのつぶやきBlog
2024.10.13
これからの不動産業について
私が不動産業界に身を転じたのは、早いものでもう25年近く前になります。当時は商報というこちらの会社が、物件の情報を紙媒体の小冊子に集約し、不動産業者に営業マンが手配りしていました。その頃は、駆け出しの営業マンで、費用対効果などにはまったく感心をいただきませんでした。ただただ、現地に来場してくださった過去のお客様宅に闇雲に訪問をする日々でした。
当時の会社が所属していた団体では、3ヶ月に一度の頻度で各支部ごとに研修会が催されていて、その出席によって新たな情報を交換したり、商売の状況の報告の場として活用していました。
また、物件をレインズへ登録する時は、マークシート式の専用の用紙があり、鉛筆で塗りつぶししたあと、FAXを用いて登録申請していました。面倒な作業でもあり、やはり物件の流通はよく取引する業者様に電話で伝えていたのを記憶しています。
このようなシステムでの営業活動なので、物件情報が一般のユーザー様に行く届く訳がございません。ですので、不動産を購入したいと思っている方は、自ずと不動産業者のドアをノックし、自分の希望する条件を当番で店にいた営業マンに伝えなくては、物件情報が取得できませんでした。それに増して、運と言いますか営業パーソンの質にも巧拙があります。
このような情報の非対称性の中で高額な不動産の購入を迫られていたことを思いますと、とてもリスクのある行為でした。
ところが、今はもう家にいながら、街を歩きながら、手元にある機械で瞬時に物件情報が手に入ります。不動産業者とユーザーの情報量は拮抗している時代で、優良な希少価値の高い人気物件は、ネットに出現する前に不動産業者に情報がもたらされるといった現状ではないでしょうか。
この物件情報入手の変化に、私たち不動産業者はどのように進化し向上していかなければいけないのでしょうか?深く深く思考を重ねて試行錯誤を繰り返し時代に合った営業活動を構築していかなければ、造語にありますbe Amazoned、「アマゾンされる」というビジネスの荒波に呑み込まれる日が近い将来訪れるのではないでしょうか?
商報さんが、現代でも元気に会社経営を継続されているのを知って、少し安堵を覚えました。