アキバのつぶやき
2025.03.06
カローラ
私が中学生の頃ですので、1980年頃だったと記憶しておりますが、父親がカローラに乗っていました。それまではスバル360の軽四を乗っていて、坂道を登る時は、馬力が一段と落ち、登り切れるのかとハラハラして、家族で吉野方面にドライブに行ったのを記憶しています。
父親は車好きといいますか、機械ものが好きで、車以外にはカメラに凝っていました。ドイツのライカ製を所有していて、今思えばどうして買えたのか不思議です。休日となりますと、魚釣りだ、ゴルフの練習だ、卓球の試合だと趣味三昧でした。何もないときは、家の前で、カローラを手洗いし丁寧にワックスがけをし、平日は乗らないのでボディーカバーをかけて、大事に乗っていたなぁ。狭い自宅の駐車スペースに私の自転車も停めていたので、自転車の出し入れのたびにブレーキレバーがカローラのボディーにあたったのでしょう、洗車のたびに傷を見つけては苦言を言われたものです。
そんな父親も、運転免許証を返納し、カメラの趣味も自然となくなり、のんびりとテレビ三昧です。
当時はトヨタの大衆車としてカローラと日産のサニーが人気でした。一般のサラリーマンが買える自家用車という事で、特に人気を博したカローラです。ところが先日の報道によりますと、カローラの販売価格は大衆車という位置づけではなく、平均年収の50%近くになっているとの事です。高度成長期では20%ぐらいで購入できていたそうです。アメリカでは大衆車は今でも30%ぐらいで購入できるとの記事が出ていました。
これは、日本の労働賃金が上がらず、物価ばかり高くなったことの現われなのでしょうか。それとも日本の経済力の低迷さを象徴している現象なのでしょうか。若者が車を購入しなくなったのも頷けますね。
経済発展にはやはり、楽しい夢が必要だなぁと、改めて昔を思い出し、私もよい意味の欲と夢を抱いていこうと思いました。