アキバのつぶやき

2025.04.14

負から付へ

 不動産とは、資産が不動と書きます。株式資産と違い流動性が乏しいからそういわれているのでしょうか。最近は、相続した不動産で流通ができない不動産が放置されるケースが散見されます。
道路に面しておらず、再建築が不可の土地などがその代表とされます。維持管理費や税金ばかりかかり、負不動産と揶揄されています。業者も手間と費用が掛かるので、扱いたくないものです。

 実は、私の伯父がある地方に、不動産業者から勧められて購入していた土地がありました。10年ぐらい前の話ですが、地元の業者に依頼しても積極的に売買活動をしてくれなかったのでしょう。伯父もついにしびれをきらしたのか、私にそれを売買できないかという相談がきました。正直言って、勘弁してほしいという気持ちで、そのうち現地に見に行くといってのびのびにしていました。

 そのまま、伯父は亡くなりました。ある法事の時に、その話が出ました。どうしたのかと聞きますと、市に寄贈しようとしたが、断られたとのことでした。行政も利用価値のない不動産を寄付されても、管理と維持に税金を使うことになるので、すんなりと承諾しない。

 現地を確認しておりませんので、何とも言えないのですが、ただ思うことは、購入の際に単独で商談をするのではなく、近隣隣接地も含めて購入を判断しておけば、このような事態にはならなかったのかもしれないということです。不動産は何かを付加することで価値が生まれます。いったん負けが確定した不動産は、そう簡単に価値付加をあげることが困難です。

 不動産の購入の大前提は、出口から考える。すなわち、いずれ将来の時点で売却することから検討することが大事です。目の前の不動産に何かを付加することで、今は負動産だが将来は資産価値のある動産に化けると判断して自己所有していけば、個人が背負わなければならない、負動産は減っていくと思います。それをお手伝いサポートするのが、これからの不動産業者には必要なサービスではないでしょうか。

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