アキバのつぶやき

2025.04.25

未来の不動産仲介業は?

 20年ほど前のインターネット黎明期には、中間業者の中抜きをなくしていくビジネスモデルがよく取り沙汰されていました。マッチングサイトがその骨頂でした。中間業者の関与なくして流通できなかった商品やサービスを、マッチングサイトを通じてエンドユーザー同志がつながることが出来るようになりました。 ところが、スマートフォンの普及とともに、SNS等のサービスの充実が起こり、個人の情報発信能力がすこぶる高まることができ、非常に手軽につながることが出来るようになりました。

 これは、個人間だけの現象に留まらず、やがて企業間においてもこの波は押し寄せてくると考えられます。せは、我が不動産業界はどうなのでしょうか?不動産売買取引は、人生で2度あるか3度あるかの売買行為です。となりすと、一般人の知識や経験というものは乏しく、法令等の専門性の高い知識が必要となりますので、個人同士の直接取引というのは現実としては難しいでしょう。まして、高額のお金が動きますので、金融機関の与信やマネロンの問題もございますので、リスクが大きすぎます。

 そこで、その中間業者となる仲介会社を選定する方法は変わるような気がします。なぜそう考えたかと申しますと、昔は家を建築する場合は自もの工務店さんや住宅展示場に出向き、メーカーを決定していましたが、今は直接ハウスメーカーに出向くのではなく、リクルート様が運営するスーモカウンターを利用して、自分たちの理想の家を建築してもらえそうなメーカーを紹介してもらうという形態が多くなっているからです。

 これは、直接メーカーさんの話を聞いても、どこもいい事ばかりおっしゃられるので、ほんとに自分たちに最適なメーカーがどこなのか分からなくなるからでしょう。スーモカウンターを利用することで、中立的で客観的に比較検討して、2、3社のメーカーを紹介してくれるので、安心できるのです。これは、住宅建築だけではなく、土地探しにも相通ずるのではないかとふと感じたのです。

 スーモカウンターが不動産仲介業者になるのではなく、あくまでも相談に来店されたお客様のご要望に沿った仲介業者を紹介するのです。スーモというブランドに裏打ちされているので、安心して紹介を受けると考えられます。一括査定サイトを使って、個人のお客様が不動産業者と直接面談しても、どこまで信頼関係が構築できるか定かではございません。相場を大きく逸脱した査定価格を出して、その気にさせて媒介契約をとることを目的とされれば、査定価格は幻となります。

 これらのことから、不動産仲介業者の選択方法は変わると考えます。その前に、弊社としてどういう心構えで事業展開していくか将来を見据えて、日々の仕事を見直していきたいものです。

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